右か左か「クロスドミナンス」— ピアノとの関係性は

朝霞市(三原・泉水・西弁財・東弁財)・新座市(東・野火止・東北)境界に位置する、専門的な学びを大切にする「SUMIピアノ教室」です。 【当教室の詳細・お問い合わせはこちら】
右利きですか?左利きですか?世の中の道具やシステムの多くは右利き前提で作られています。当教室の生徒さん方も、9割以上は右利きでしたし私も右利きです。
ところが、自身の日常動作をよくよく観察してみると、「ある特定の動作において、無意識に左を使ってしまう」という不思議な現象があることに気づいたのです。
右→
字を書く
絵を描く
箸やスプーンを持つ
左→
自動改札でタッチする
米研ぎ
瓶やペットボトルの蓋の開閉
ATM操作
電卓
丸めたティッシュをゴミ箱に投げ入れる(モノグサしないように)
ボールを蹴る
ピルエットは左軸左回り
印鑑を押す
鍵の開閉
etc.
左利きではないので上記の動作は右側でも勿論出来るのですが、その時の違和感はゼロ~MAXまで様々です。自動改札は体の前で腕がクロスしますが、右では違和感大で前転してしまいそうになります。お米も右で研ぐと、ザザザと大事なお米を流してしまいそうで違和感大です。ピルエットの右軸右回りは、低速グラグラ回転にも関わらず瞬時に酔ってしまいます。他は動作可能なスペース、その日その時の天気や気分に応じて無意識に左右使い分けているといった感じです。
自動改札で思い出したのですが!タッチする場所に何故かお饅頭が置かれていたことがありました。パスモと間違えてお饅頭でタッチを試みた人が居たようです。お供え物のように自動改札に鎮座するツヤツヤのキレイなお饅頭にロマンを感じずにはいられませんでした。
さて、このように、両利きではないけれど、一定の動作のみ利き手と逆が使いやすい状態を「クロスドミナンス(交差利き)」と呼ぶそうです。私は、ピアノにおけるポリフォニー(多声音楽)は、まさにこの「左右の感覚の独立」を高度に芸術化したものだと感じています。
当教室では、是非に入門時から、このポリフォニー作品に触れて頂きたいと考えています。ポリフォニー作品はまさしくクロスドミナンスを聴こえる化した様式美に則って作られていると私は感じています。左右の手に対して旋律と伴奏、主と従という関係性を与えていません。2本の手で2声、3声、4声、時に5声を弾き分けます。大切なのは宝探しのようなアナリーゼは勿論のこと、横の流れと縦の響き、それぞれの声部をよりよく聴き歌うことです。
余談ですが、ポール・マッカートニー、ジミヘンは左利きなのでギターは逆に抱えています。弦はどうやって張るのかな?鏡に映して練習する?まさか弦楽器は?…調べたら左利き用のヴァイオリンがあるそうです!オケで着席した時にぶつかるのでレア中のレア中のレアということになりますが、パガニーニだったら、どうコメントをするでしょうか?!また考えることが増えて面白くなってきました。
自分の身体の『使い方の癖』を知り、それを無理なく音に変えていく知恵は、ピアノを一生の友にするための大切な鍵となります。
当教室では、『どうすればもっと楽に、美しい音色で弾けるか』をご一緒に見つける、身体の感覚を大切にしたレッスンを行っています。
