ピアノ奏者のケガについて

ピアノ奏者のケガについて

2018年5月1日

朝霞市・新座市Sumiピアノ教室です。こんにちは。

ピアノ奏者にとって手指の怪我ほど恐ろしいものはありません。中村紘子さん最後の著書『ピアニストだって冒険する』に、中村さんは小学生の時から体育はずっと見学だったとありました。ある時ハッと閃いてマラソンやジョギングなら参加できるのではないかとお師匠先生に相談した所、転んで手を着いて怪我をしたらどうするのかと一蹴されてしまったそうです。

運動やダンスなど、身体を動かさなければ一生体験することの出来ない素晴らしい世界には、怪我のリスクが内包されていることも心に留めておく必要があります。怪我をしてしまったら、冷蔵庫に入れてカチカチにして無かったことにすることはできません。

なのに。

それなのに。

今だから言えるのですが、昨夏、指を大怪我してしまいました。それも、運動やピアノの練習とは全く無関係の家の中でのどうでも良いようなシーンで。こんなことで手が壊れるのか~!と半ば関心?しつつも、数日で直ぐ治るとタカをくくっていたのでしたが、怪我を完全にナメていました。
傷めた腱の回復には想像を遥かに超える時間を必要としたからです。一般整形外科は勿論のこと、音楽家の治療に特化した病院にも足を運びましたが、練習で手を壊したわけではないので何とも場違いな雰囲気。しかし、そこでのリハビリや隣席のピアノ奏者の方とお話したことに様々な知見を得ることが出来ました。また、方向違い、見当違いをしなければ、世に存在する最善の情報が雪崩れ込んでくることを知りました。この経験により自らの中に引き出しを増設することができたのは、まさに怪我の功名です。

怪我をした時に医療機関にかかるのは大前提です。その上で、演奏に支障をきたす状況にお困りの場合、私の経験を元にお力になれるかもしれません。当教室のレッスンは専門家の方も対象にしています。